メゾン・ド・ポリス2-退職刑事とエリート警視-(加藤実秋)
※ネタバレ含みます。
メゾン・ド・ポリス第2巻!
2巻では藤堂、伊達、高平にフォーカスをあてたお話と、遂にひよりのお父さんが!!というお話でした(語彙力)。
第一話は、藤堂が元鑑識としての腕を発揮します。藤堂といえば女性好き。結婚、離婚を繰り返してきたけれど…なんと!今回は元妻(杉岡さん)の登場。杉岡さんは絵にかいたようなルックスも仕事も完璧な女性。現役の鑑識の方です。
ストーリーとしては、藤堂と杉岡さんの鑑識勝負……というとあんまり正しくないかもしれない。どちらかというと、藤堂の元鑑識としての経験が際立つかなと。
第1巻のときから、迫田が「デカのカン」とよく言ってましたが、それとは対照的かな?証拠を揃えるために、周辺も状況も入念に調べて、どんな真実も見逃さないって感じです。
個人的には、鑑識目線で事件が進んでいくっていのが面白かったです。物事を科学的に捉えて、客観的に判断するところ、鑑識っぽい(イメージ)。
刑事目線だと、動機、アリバイ、証言などが先行すると思うんですけど、鑑識目線になると基本的に物的証拠を見つける→動機、証言と照らし合わせるって感じで、なんだか新鮮でしたね。
第二話は、皆で一緒に捜査。事件内容としては、家族内での揉め事。証拠もそこそこ出てて、動機もいくつかありそう。犯人絞りきれないな……という状況で、伊達の一言で犯人が見つかるという。伊達の観察眼の鋭さに痺れる。
もちろん、夏目も迫田も観察眼は鋭いし、「デカのカン」も持ち合わせてます。でも伊達の凄さって、圧倒的な人生経験。人の行動とか心情とかをよく見ているなと思いました。
あと、この話のなかでは伊達の家族のお話が少し出てきます。なんだか切ないけど、伊達の人柄も感じられて感慨深い。是非読んで欲しいの……
第三話は、高平行きつけのさくら商店街での連続事件。これには高平も激おこ。メゾン・ド・ポリスをあげて犯人を探します。
おじさん達が活躍するのはもちろん、なんと元警察犬バロンも大活躍!バロンめちゃくちゃ優秀じゃん……負けた……ってなった。
第四話は、いよいよひよりのお父さんに関わる事件。1巻では、ヒントになりそうな地図を見つけたものの、どこを指し示しているのかわからず……実は今回もわからないまま捜査始まりました……。
新しくわかったのは、お父さんの同期の社員について。これをヒントに、実際に事件の発端になったであろう場所に、メゾン・ド・ポリスの一行(高平以外)が泊まり掛けで行きます。
結局この件は解決したものの、氷山の一角(って藤堂が言ってた)にすぎないらしい。
ということは?もしかして?3巻以降も大きい事件があるってことなのかな?やだ期待しちゃう。
2巻初版が平成30年10月ってなってるから、次巻が出るのはまだ暫く先なのかな。楽しみにしてます。